五蘊を観じて我見を断ず(第一部)(第二版)
作者: 釋生如
カテゴリ: 二乗の解脱
更新時間: 2025年07月12日
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第三章 五蘊観行の第一部
五蘊十八界の虚妄を観行するに当たっては、観行を始める前に五蘊十八界の概念と内実を明確に把握し、且つ定力を修得した上で、五蘊の各蘊について苦なる性質、空なる性質、無常なる性質、生滅する性質、変異する性質、無我なる性質を逐一思惟します。五蘊の範囲は全て網羅し、可能な限り全てを観行します。身口意の行為が造作されるその瞬間に、五蘊の各機能作用を分離し、その苦なる性質、空なる性質、無常なる性質、無我なる性質を再び観察します。十八界についても同様に、各界の内実を区別し、苦なる性質、空なる性質、無常なる性質、生滅する性質、変異する性質、無我なる性質を逐一観行思惟します。最終的に「五蘊十八界は我に非ず、我に異ならず、相在せず」という結論に至り、これによって我見を断じることができます。もし定力が十分でなく、慧力が強くなければ、仏が教示された四念処観の観行方法に従って修行すれば、定慧共に同時に増長し、顕著な成果が得られます。
五蘊とは色受想行識であり、色身と識心の二部分に分かれます。色身の機能が色蘊であり、識心の機能が受想行識の四蘊です。我見を断つことは、色身に関する我見を断つことと識心に関する我見を断つことの両部分を含みます。