五蘊を観じて我見を断ず(第一部)(第二版)
作者: 釋生如 分類: 二乗解脱
更新時間: 2025-02-27
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第三章 五蘊観行の第一節
五蘊十八界の虚妄を観行するに当たり、まず五蘊十八界の概念と内実を明らかにし、定力を修めた後、五蘊の各蘊ごとに苦性・空性・無常性・生滅性・変異性・無我性を思惟し、五蘊の範囲を網羅的に観行しなければならない。身口意の行為が生起する瞬間に五蘊の各機能作用を分離し、その苦性・空性・無常性・無我性を観察する。十八界についても同様に、各々の界の内実を弁別し、逐次観行して苦性・空性・無常性・生滅性・変異性・無我性を思惟する。最終的に「五蘊十八界は我に非ず、我と異ならず、互いに存在せず」との結論に至り、我見を断ずるのである。定力が不十分で慧力が弱い場合は、仏の教えに従い四念処観の方法を修めれば、定慧共に増長し顕著な効果が得られる。
五蘊とは色受想行識を指し、色身と識心の二部分に分かれる。色身の機能が色蘊であり、識心の機能が受想行識の四蘊である。我見を断つとは、色身に関する我見と識心に関する我見の両方を断つことを含む。