衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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観行五蘊我見断ち(第二部) (思考過程を明示せず、要件通りタイトルのみ出力)

作者: 釋生如 分類: 二乗解脱 更新時間: 2025-02-27 閲覧回数: 1255

第十章 瑜伽師地論第三十四巻(四諦相)

第一節 苦諦相を明らかにする方法

原文:若楽往趣。出世間道。応当依止。四聖諦境。漸次生起。七種作意。所謂最初。了相作意。最後加行。究竟果作意。乃至証得。阿羅漢果。修瑜伽師。於四聖諦。略摽広弁。増上教法。聴聞受持。或於作意。已善修習。或得根本。静慮無色。

釈:修行者が出世間道に趣くことを楽とするならば、四聖諦の境地に依止し、漸次に七種の作意を生起すべきである。この七種の作意とは、最初の了相作意から、最後の加行究竟果作意に至るまで、阿羅漢果を証得するに至るのである。瑜伽を修する行者は四聖諦について略説し広く弁じ、増上の教法を聴聞受持し、あるいは作意を善く修習し、あるいは根本静慮や無色定を得る。

この文は凡夫から四果阿羅漢に至る修学の内容と次第を概略的に示している。衆生が世間の苦を解脱し涅槃の楽を証得するためには、四聖諦を修学しなければならない。その過程で七種の作意を生起する必要がある。作意とは注意や観察を指し、心の趣向によって果報が異なる。最終的に加行究竟果作意を生起して初めて究竟果を得、阿羅漢果を証得し解脱する。

原文:由四種行。了苦諦相。謂無常行。苦行空行。無我行。由四種行。了集諦相。謂因行集行。起行縁行。由四種行。了滅諦相。謂滅行静行。妙行離行。由四種行。了道諦相。謂道行如行。行行出行。如是名為。了相作意。

釈:四聖諦を修習するに当たり、四つの観点から苦諦の相を明らかにする。即ち無常行・苦行・空行・無我行である。同様に集諦は因行・集行・起行・縁行、滅諦は滅行・静行・妙行・離行、道諦は道行・如行・行行・出行によって明らかにする。これらを総称して了相作意という。

この節では四諦十六行の概要を説明している。各諦の修学は四種の行を含み、合わせて十六行となる。

原文:由十種行観察苦諦。能随悟入苦諦四行。何等為十。一変異行。二滅壊行。三別離行。四法性行。五合会行。六結縛行。七不可愛行。八不安隠行。九無所得行。十不自在行。如是十行依証成道理。能正観察。

釈:十種の行によって苦諦を観察し、苦諦四行への悟入を可能とする。十種の行とは、変異行・滅壊行・別離行・法性行・合会行・結縛行・不可愛行・不安隠行・無所得行・不自在行である。これらは証成道理に基づき正しく観察される。

以下、各節では具体的な観察方法が詳細に述べられる。まず世尊の教えに基づき諸行無常を観察し、内外の事象を現見増上作意によって観察する。内事十五種の変異と外事十六種の変異を詳細に分析し、比度増上作意によって他世の諸行を推察する。

(中略)

第二節 集・滅・道諦相を明らかにする方法

四聖諦十六行を修習することにより四聖諦相を明らかにする。苦諦は無常・苦・空・無我の四行、集諦は因・集・起・縁の四行、滅諦は滅・静・妙・離の四行、道諦は道・如・行・出の四行によってそれぞれ明らかになる。

原文:復由四行。於苦諦相。正覚了已。次復観察。如是苦諦。何因何集。何起何縁。由断彼故。苦亦随断。如是即以。集諦四行。了集諦相。謂了知愛。能引苦故。説名為因。既引苦已。復能招集。令其生故。説名為集。既生苦已。令彼起故。説名為起。復於当来。諸苦種子。能摂受故。次第招引。諸苦集故。説名為縁。

釈:苦諦を明らかにした後、集諦を因・集・起・縁の四行で観察する。愛が苦を引き起こす故に因と名付け、苦を招集する故に集と名付ける。苦を生起させる故に起とし、未来の苦種子を摂受する故に縁とする。

(中略)

第三節 法智・類智と現観智

現見増上作意と比度増上作意によって法智と類智が生じる。現見される諸蘊についての智を法智、比度によって得られる智を類智という。勝解作意を経て世第一法に至り、ついに現観智を完成させる。

原文:彼既如是。於其自内。現見諸蘊。依諸諦理。無倒尋思。正観察已。復於所余。不同分界。不現見蘊。比度観察。謂彼所有。有為有漏。遍一切処。遍一切種。於一切時。皆有如是法。皆堕如是理。皆有如是性。彼所有滅。皆永寂静。常住安楽。彼所有道。皆能永断。究竟出離。

釈:現見された諸蘊を観察した後、他界の不現見蘊を比度する。一切の有為有漏法は無常の理に従い、その滅は寂静であり、道は究竟の出離をもたらす。

(中略)

第四節 修道の功徳

修道には八種の業と十一種の品類差別がある。加行道・無間道・解脱道・勝進道などを経て、ついに金剛喩定に至り煩惱を永断する。

原文:如是於修。勤修習者。於時時間。応正観察。所有煩悩。已断未断。於時時間。於可厭法。深心厭離。於時時間。於可欣法。深心欣慕。如是名為。摂楽作意。彼即於此。摂楽作意。親近修習。多修習故。有能無余永断。修道所断煩悩。最後学位。喩如金剛。三摩地生。由此生故。便能永断。修道所断。一切煩悩。

釈:修道を精勤する者は、常に煩悩の断否を観察し、厭離と欣求を深める。これを摂楽作意という。金剛喩定を得ることにより、修道所断の一切煩悩を永断する。

第五節 阿羅漢の功徳

原文:従此金剛喩三摩地。無間永害。一切煩悩品。粗重種子。其心於彼。究竟解脱。証得畢竟。種姓清浄。於諸煩悩。究竟尽中。発起尽智。由因尽故。当来苦果。畢竟不生。即於此中。起無生智。彼於爾時。成阿羅漢。諸漏已尽。所作已辦。無復所作。証得自義。尽諸有結。已正奉行。如来聖教。心善解脱。

釈:金剛喩定により一切の煩悩種子を断じ、尽智と無生智を得て阿羅漢となる。諸漏已尽で所作已辦、一切の結を断じ、心善く解脱する。

阿羅漢は十無学法を具足し、六恒住法を成就する。有余依涅槃に住し、最後身を任持する。無余依涅槃に入る時、一切の執着を離れ、究竟寂静を得る。

原文:当知此中。金剛喩定。所摂作意。名加行究竟作意。最上阿羅漢果。所摂作意。名加行究竟果作意。由如是等。多種作意。依出世道。証得究竟。如是一切。名声聞地。此是一切。正等覚者所説。一切声聞。相応教法根本。猶如一切。名句文身。是所制造。文章呪術。異論根本。

釈:金剛喩定を加行究竟作意、阿羅漢果を加行究竟果作意という。これら多種の作意により出世間道を証得し、声聞地を完成する。これは一切の正覚者が説いた声聞乗の根本教法である。

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