悟る前にはできるだけ業を消滅させるのが良く、悟った後に業力に押し潰されたり転がされたりして、無駄に悟りを空しくすることがないようにすべきです。悟りを開く時に福徳が不足していると、一旦悟った瞬間、業障がすぐに現れ、様々な魔障の障害が現れます。定力が不足している場合、引きずり込まれ、退転してしまい、ついには道心を失うに至ります。たとえ道を退かなくても、色身や諸々の面での変事が非常に大きく、耐えなければならない圧力は少なくありません。
悟りはしっかりと地固めができた上で自然に成就するのが最善であり、諸条件が整わず福徳が欠如している状態で焦って悟りを求め、非常に無理矢理に悟った場合、魔障が次々と押し寄せ、普通の人では耐え難いものです。最も恐ろしいのは強大な圧力下で道を退き、再び戻ってくる時期が分からなくなることです。普段から多く福を修め、多く業を消滅させ、多く懺悔し、享福を控えるべきです。決定的な時点で福徳に支えられ、願力が大きい者は願力に支えられ、仏菩薩と護法神の護持を受けてこそ、難関を乗り越えることができるのです。
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