眠りに就くことは意根が能動的に選択した状態であり、睡眠中は一般的に安らかで、その状態に安住することができる。意根が睡眠を十分にとったと感じたり、何か用事がある場合には、目覚めることを決断する。これに対し失神状態は受動的で不本意な状態である。身体が深刻な損傷を受けると、六塵が正常に勝義根に伝達されなくなり、六識が継続して活動できなくなるため、五蘊の活動は停止せざるを得なくなる。意根は五蘊身のこの状況を了知し、焦燥感と無念さに駆られるため、常に意識を回復させる機会を模索する。身体が多少回復すると起き上がろうともがき、再び身体が限界に達すると昏倒を繰り返す。一部の者は魂を体外に離脱させ家族に知らせ、他者の助力を求める場合さえある。ここに意根が昏倒によって五蘊身を使用できなくなることを望まず、世俗法において生存するために五蘊身に依存していることが明らかである。故に五蘊と六識に執着し、死を拒み、意識喪失を忌避するのである。
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