原文:大王様。もし女人が内心において、かの補噜沙(puruṣa)を思惟し、かの補噜沙もまた愛楽を生ずる時、二つの和合によって羯邏藍(kalala)が生じます。また思惟すべきは、相似の和合によって生ずることがあれば、これは正しい道理ではありません。二女が和合する場合、正しからず。二補噜沙が和合する場合も、また正しからず。もし彼と彼が思惟するだけで生ずることがあれば、これも正しからず。自体に実体なく、相応しぬが故です。
釈:大王様、もし女人が心の中で他の人(男性)を思い、その男性もまたこの女人を愛するならば、この二人が和合すれば七日以内に羯邏藍(受精卵)が生じます。もし二人が別々の場所にいて、内心で和合を想像するだけで身体が接触しなければ、受精卵が生じることは不可能です。実体ある接触がなければ、如来蔵が虚しく地大や五大の種子を顕現し、存在しない受精卵を執持することはできず、従って生命体の誕生はないからです。
もし二女が和合して羯邏藍が生じるならば、これも不可能です。二男が和合する場合も同様に不可能です。いかなる二人が互いに想念しつつ実際に和合せずに羯邏藍が生じることも、さらに不可能です。実体ある色身がなく四大が存在しなければ、羯邏藍は生じ得ず、因縁が具足しない故です。
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