衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年04月09日    火曜日     第1 回の開示 合計1404回の開示

第八識の念心所の法

第八識にも念心所法が存在する。例えば、第八識は母胎において業種を了別しつつ、四大種子を出力して胎児の色身を変生する。業種を了別し終えると、心は業種を記憶し、業種に応じて相応の四大種子を色身に出力する。第八識が耳などの器官を形成する際、少しずつ形成しながら自らの作業量と内容を記憶し、次段階の形成計画(時期・方法・四大種子の量と比率)を明確に把握する。この明瞭な把握こそが念心所法であり、ただ意識のように言語化はできない。第八識が執持・変造中の法が未完成であっても、再開時期・対象・場所を正確に記憶保持し、念想を有する。一切の法は第八識の念想より生じ、六祖の言う如く「真如は念無くして無不念なり」である。

第八識には定心所法も具わる。「那伽は常に定中に在りて、不定の時無し」と説かれる如く、首楞厳大定・金剛宝定などは第八識の定を指す。この定は極めて堅固で出入なく、如何なる法もこれを破壊し得ず、第八識を散乱・昏沈・掉挙させ得ない。世間の如何なる禅定も第八識の定の万分の一に及ばず、第八識は善悪業種を実現し因縁果報を成就する際、如何なる障害もこれを阻むことができず、八風に動かされず紫金蓮に端座する。世出世間の一切法に攀緣せず、如何なる利益にも染着せず、仏果すら求めない無欲無求の金剛の定力を具える。

第八識は慧心所法も具現する。その慧は般若波羅蜜多と称され、生死の彼岸に到る大智慧であり、一切法に沈溺せず解脱し、一切法を了別し創造する大智慧である。業種を如実に了別する智慧、六大種子を業種に基づき漸次または瞬時に一切法を変造する智慧は、六七識が成仏しても遥かに及ばない。一切の状態を如実に了知するこの大智慧は、仏の六七識の智慧すら比肩し得ず、究竟を思量し得るも第八識の智慧には及ばない。

——生如法師の開示
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