衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年04月05日    金曜日     第4 回の開示 合計1394回の開示

五別境心所法

五別境心所法もまた、識心の運行に随伴するものであり、識心の運行を補助する働きをなす。ただし普遍的に識心の運行に随伴するものではなく、一切時にわたって随伴するものではなく、一切処において随伴するものではない。一切地においては識心の運行に随伴することが可能である。

欲心所法とは、識心が何かを造作しようとする欲望・打算・考え・要求を有する状態を指し、後続の識心運行を引き起こす因となる。ただし常に欲を有するものではない。勝解心所法とは、識心が法に対する充分な理解力を有する状態をいう。識心が勝解力を得て法を理解して初めて、正しい択択が可能となり、智慧に基づく如実な造作が可能となる。念心所法とは、識心が造作しようとする法、あるいは造作中の法に対して念想を起こし、後続の法的択択と継続的造作を引き起こす状態をいう。定心所法とは、識心が散乱せず昏沈せず、注意力が高度に集中統一された状態を指す。慧心所法とは、識心が有する強力な了別力・領会力・受容力・弁別力・択択力・造作力をいい、識心の問題処理能力の卓越性を表す。

これら五種の能力は常時発現するものではなく、個別の状況下においてのみ現前する。しかし第八識の勝解力・定力・慧力は常時存在し、常に現前し、遍く一切処に存在し、遍く現前する。一切法を了別し運作する働きは、三界九地の運行に遍満しているのである。

——生如法師の開示
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五遍行心所法は三界九地に遍く

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