意根を推崇することは実証を推崇することです

末法の世において、なぜ意根の体性・機能・作用を多く示し、意識と極力区別する必要があるのでしょうか。末世の衆生は心が浮つき、善根が浅く、貪欲が強く、福徳が薄く、戒を守ることを好まず、持戒も難しく、禅定も修め難く、心が清浄でないからです。仏法を学ぶ者たちは概して知識の習得に偏り、学んだ理論を意識的情思や意解をもって実証と錯覚し、推測や推理によって導き出した結果を実証と誤認し、自らを誤りさらに他者をも誤らせ、共に大妄語の業を造り、共に三途の火坑に堕ちるのです。もし意根の体性を理解すれば、実証の相貌と情思意解の区別を知り、実証の要諦を把握することで、このような誤りに陥ることを避け、大妄語の罪業を犯さずに済むでしょう。

仏陀の時代の衆生は善根福徳が厚く、煩悩が微細で、心が清浄であり、定力が強かったため、理論を学び終えると自ずから深く細やかに思惟観行し、実証は比較的容易でした。深甚な禅定を有していたため、学んだ教法はすべて意根の深層に浸透し、証果を得れば真実の悟りであり、意識による偽りの悟りではありませんでした。さらに仏陀が智慧と神通力を以て正確に印可されたため、弟子たちを誤導することなく、未証言証によって道業を損なうこともありませんでした。

明朝清朝以前の出家在家衆も深甚な禅定を有する者が多く、特に唐宋の時代は修禅環境が優れ、仏法修行者は皆禅定を重んじました。正しい理論を学べば実証は比較的容易で、情思意解の現象は極めて稀であり、悟りを得れば真実の悟りでした。ただ経典理論の取得が困難であっただけです。当時の衆生は意根の機能作用を理解しなくても、依然として実証が可能でした。

現代の修学環境では、多くの者が持戒も禅定もできず、理論知識の習得に偏っています。これでは実証が不可能であり、実践もできず、口先だけの禅となり、道理を巧みに説きながら心は道と相応せず、貪瞋痴が依然として蔓延しています。禅定がなければ煩悩を制御することさえできず、ましてや断じることは到底無理です。そのため仏教団体内部は世俗界よりも混乱し、争いが激しく、世俗の名利に執着するだけでなく、仏法上の私利私欲にも固執するため、煩悩は世俗界を凌駕しています。

「聖人」が氾濫し、欲望が横溢するこの時代において、持戒と禅定を強調し、意根による実証を説く必要があります。これにより未証言証の大妄語者たちが命終し三途に堕ちず、他の修行者を火坑に引き込むことを防がねばなりません。