「日々の意図的か無意識的な身口意の行いに果報はあるのか」

身・口・意の行為は善・悪・無記業に分かれ、意図的・無意識的な身口意行は全て三業に含まれます。善悪いずれであれ、あるいは無記であっても、いったん行った行為は如来蔵に種子として蓄積され、縁に触れれば果報を生じます。ゆえに一切の業行には必ず果報が伴います。ただし果報の大きさは異なり、意図的な行為は報いが大きく、無意識の行為は報いが小さい。これは善悪ともに同様です。

意図的に善行をなせば善果報は大きく（ここでいう意図とは善心を有する意味）、無意識に善行をなせば善果報は小さい（ここでいう無意識とは元来善行をなす意図がなく、たまたま善業をなした場合）。意図的に悪業をなせば悪果報は大きく（ここでいう意図とは悪心を有する意味）、無意識に悪業をなせば悪果報は小さい（ここでいう無意識とは元来悪心がなく、たまたま悪業をなした場合）。

いずれにせよ果報は必ず現れます。なぜなら身口意行が生じる時、如来蔵は全てを記録するからです。意図的な身口意行は意図的として記録され、無意識の身口意行は無意識として記録され、やがて種子として蓄積され、将来果報として現れます。身口意行の種子が発現した後、再び如来蔵に戻る際には、その行為の情報を帯びて戻り、業種となります。

さもなくば、なぜ衆生にはあれほど多くの業障や苦報があるのでしょうか。如来蔵が記録するのも特別な意図によるものではなく、一定の法則と手順に従い、自然と一切の業行を記録するのです。他者に対して行った如何なる身口意行も、将来必ず自らに返り、さらに高利を付けて受けねばなりません。もちろん善業も同様で、高額な利息を伴い、衆生は善業の多大な果報を受けることになります。