心中の貪りや執着を制し軽減した後、改めて禅定を修めることは容易となります。禅定は一般的に、座禅における静中の定と、歩行・坐臥中の動中の定に分けられます。この二つの定は共に重要であり、それぞれに優れた点があり、互いに補い合い、滋養し合い、相乗効果をもたらします。中でも静中の定は特に重要であり、静中の定が修まると身心共に安らぎ自在となり、煩悩の制御も迅速に進みます。これにより、歩行・坐臥の中で動中の定を修める際に力を発揮できるようになります。特に仏法を観じ行う際には更なる力を得て、より微細な観察が可能となり、より深遠な智慧を獲得することができるのです。
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