衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年11月16日    土曜日     第1 回の開示 合計2037回の開示

『楞厳経』第五巻 二十五聖円通法門における周利槃陀迦

原文:周利槃特迦は即座より立ち上がり、仏足を頂礼し、仏に申し上げた。「私は経典の読誦が不得手で、多聞の性がありません。最初に仏に出遇い、法を聞いて出家しましたが、如来の一句の伽陀を憶持するのに百日を要し、前を覚えれば後を忘れ、後を覚えれば前を忘れる有様でした。仏は私の愚かさを憐れみ、安居して出入息を調えるよう教えてくださいました。私は時に息を観じ、微細に究め尽くすうちに、生住異滅の諸行が刹那であることを悟り、心は豁然として大いなる無碍を得、ついに漏尽して阿羅漢となりました。仏の座下に住し、無学と認証されました。仏が円通を問われたので、私が証得したところによれば、息を返して空に循うことが第一でございます」。

釈:周利槃特迦は座より起立し、仏足を頂礼して申した:私は経文や偈頌をよく誦持できず、記憶力に劣ります。最初に仏に遇った時、法を聞いて出家し、一句の偈を憶持しようと百日かけても、前を覚えれば後を忘れ、後を覚えれば前を忘れる状態でした。仏は私の愚鈍を憐れみ、安居して出入息を調えるよう教えられました。

私は呼吸を観じ始め、次第に微細になり尽き、四禅定に入りました。出定後は呼吸の生住異滅を観察し、一切の身行が刹那に生滅することを見極め、心は豁然と開明し、諸行の空と五蘊の空を証得しました。もはや五蘊世間に滞る所なく、煩悩を尽くして四果の大阿羅漢となりました。仏の座下に住し、無学と認証されました。仏が円通法門を問われた際、私が証得したのは、呼吸を反観して空に循い、諸行が空であることを悟る第一の法門でございます。

周利槃特迦は法理に鈍く記憶力に欠けていましたが、仏はその根性を知り、呼吸観の実修を授けられました。理論ではなく身行から入り、呼吸に心を止めて禅定を深め、次第に呼吸が微細化して断絶するに至りました。呼吸の生住異滅を観じ、五蘊の運行の生滅を究明して五蘊諸行法の空を悟り、阿羅漢果を証得したのです。実修は身をもって行うべきで、心を一処に止めて観行の智慧を起こし、定慧等持して三昧を証得し、法眼清浄を得て生死を超越し解脱する必要があります。観行力不足の者は禅定を修し、修行が進まぬ者は原因を究明し、適切に方向と方法を調整して一門深入すべきです。

真の修行は小賢しい方法では成就せず、着実に一歩一歩進み、禅定を修する決意なくしては全て空中楼閣に等しいのです。

——生如法師の開示
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