問:前五識及び五倶意識 (pañca-sahagata-mano-vijñāna) の見分 (darśana-bhāga) の機能である了知・了別は念頭ではなく、独頭意識 (mano-vijñāna-eka-citta) の見分機能である分別・思考などは念頭である、という理解でよろしいでしょうか?
答:念頭とは、思想、考え、計画、気にかけること、考慮などの思想活動を指します。これは第七識と独頭意識が持つ機能作用であり、五倶意識が持つ機能作用ではありません。五倶意識は五識とともに五塵境に触れ、五塵境を了別し、その基礎の上で独頭意識は五倶意識が了別した法塵に対して思惟・分析・判断・択択などの活動を行います。思惟・分析の思念である念頭は五塵の上にはなく、五塵から離れた独影境です。だからこそ、念頭を持つことができるのは独頭意識だけであり、五倶意識には念頭がありません。五倶意識は五塵と五識から離れることができず、単独では活動できないからです。
独頭意識は比量と非量の了別作用を起こしますが、その対象となる境界は独影境であり、眼前の境界から離れており、現前に眼前に存在する法ではありません。一方、五倶意識は現量の了別であり、了別するのは常に現前に存在する法です。もし眼前に法が存在しなければ、前五識と五倶意識は現れません。そして五倶意識が現前に存在する法を了別している際には、独頭意識はこれを基に、その他の眼前に存在しない法について比量で思惟したり、あるいは非量の回想や空想をして妄想に耽ったりします。五倶意識が存在しない場合には、独頭意識が思惟する法はなおさら現前の法と関わりがなく、たとえ五倶意識が現前の法を了別している時であっても、独頭意識はやはり現在の境界を離れて妄想に耽ることができます。五倶意識と独頭意識のこの二者を合わせて、意識には三種の了別があると言います。すなわち現量、比量、非量です。
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