増一阿含経第十六巻高幢品原文:何を八斎戒法という。心を持つことは真人の如く。一生の寿命を尽くして殺生せず。害心なく。衆生に対して慈心の念あり。我は今、名を某と申す。斎戒を明日の明け方まで持ち、殺生せず、害心なく、一切の衆生に対して慈心を持つ。
釈:八斎戒法とは何か。自心を真人阿羅漢の如く修め、一生の寿命を尽くして殺生せず、衆生を害する心なく、衆生に対してただ慈心の念のみを持つ。私は今、名を某某と申す。この斎戒を明日の明け方まで持ち、不殺戒を守り、害心なく、一切の衆生に対して慈心を持つ。
原文:阿羅漢の如く、邪念なく、一生の寿命を尽くして盗まず、布施を好む。我は今、名を某と申す。一生の寿命を尽くして盗まず、今日より明日までこの心念を保つ。
釈:阿羅漢の如く、邪念なく、一生の寿命を尽くして盗みをせず、布施を好む。私は今、名を某某と申す。この一生を盗まず、今日から明日までこの心念を保つ。
原文:かくの如き真人は、一生の寿命を尽くして淫せず、邪念なく、恒に梵行を修め、身体は香潔を保つ。今日は不淫の戒を持ち、己が妻をも思わず、また他の女人を思う念いなく、明日の明け方まで、いかなる戒律にも触れない。
釈:このような真人阿羅漢は、一生の寿命を尽くして淫欲をせず、邪念なく、永遠に清浄な梵行を修め、身体は香潔を保つ。私は今日、不淫欲の戒を持ち、自分の妻を思わず、他の女人をも思わず、明日の明け方まで、いかなる戒律も犯さない。
原文:阿羅漢の如く、一生の寿命を尽くして妄語せず、恒に至誠を知り、他人を欺かず。今日より明日の明け方まで妄語せず。我は今より以後、再び妄語せず。
釈:阿羅漢の如く、この一生の寿命を尽くして妄語せず、永遠に至誠の心を保ち、他人を欺かない。私は今日から明日の明け方まで妄語せず、今より以後は再び妄語しない。
原文:阿羅漢の如く、酒を飲まず、心意乱れず、仏の禁戒を守り、いささかも犯さず。我は今またかくの如くあるべし。今日より明け方まで、再び酒を飲まず、仏の禁戒を守り、いささかも犯さず。
釈:阿羅漢の如く酒を飲まず、心意乱れず、仏の禁戒を守り、いささかも違犯しない。私は今、このようにあるべきであり、今日から明日の明け方まで、再び酒を飲まず、仏の禁戒を守り、いささかも犯さない。
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