勝解心所法

法に対する勝解については、七つの識全てに存在します。七つの識にはそれぞれ対応する法があり、もしいずれかの識が自らに対応する法を勝解できなければ、その識心は対応する法を正しく認識できず、後の作用が生じないか、あるいは後の作用が全て混乱し、衆生は正常に生活し修行することができず、何も成し遂げられません。第六識も同様ですが、第七識はさらに重要です。主導する識が対応する法を勝解できないことは、天下が大混乱するようなもので、愚かな衆生でさえ存在し続けることが困難になります。細菌でさえ直面する状況を勝解できるのに、高級な衆生である人間や天人が、主宰する第七識で塵境などの諸法を勝解できないなら、どうして五蘊身の運行を調整制御できるでしょうか。闇雲に指揮を取る盲目の猫が死んだ鼠にぶつかるような曖昧な状態では、このような五蘊身は生存できません。

例えば人が花を買おうとする場合、花市場に行き多くの花から選別する時、眼識は見る花色に対して勝解を持つ必要があり、鮮やかさを認識します。意識も花に対して勝解を持ち、花の美しさや新鮮さ、求めているものかどうかを判断します。意根はさらに花に対して勝解を持ち、六識が認識し選別した花の品種・色合い・価格などを明確に把握してこそ、最終的に購入の可否を決定できます。不明確な場合や決断できない場合は、六識に再選別と比較を継続させ、完全に明確かつ満足いくまで確認した後、最終決定を下し、花を購入するという行為が完結します。全ての法においてこの道理は同様で、六識の了別状況を第七識である意根が全て勝解できてこそ、一切の法の運行を推進でき、混乱することなく五蘊身が正常に生活し活動できるのです。