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日常法話

2024年09月12日    木曜日     第1開示 合計4252開示

想心所法と念心所法の区別および関連性

五遍行心所法:作意・触・受・想・思。五別境心所法:欲・勝解・念・定・慧。想心所法は五遍行心所法に属し、あらゆる時・場所・状況において遍く作用する。識心が現れるところには必ず想心所法の作用がある。なぜなら、識心の主要な機能は触れた法を識別し了知することであり、想とはすなわち了別・了知、心に相を取ることに他ならないからである。心に相を取った後に初めて択が生じ、法を択した後に五別境心所法の作用が起こる。

五別境心所法の作用は、まず択した法に対して欲望・関心・希求・探求が生じることから始まる。法に対して一定の勝解を得た後、法を念じるようになり、念心所法が現れる。もし先に法を了知していなければ、後に法に対する勝解は生じない。もし法を勝解できなければ、法を念じることはない。なぜなら、法を理解せず、法を希求しなければ、どうして心に掛けて念じることがありえようか。心に掛けて念じることができるということは、すでに法を理解し、この法が重要であり、自らが必要としているものだと感じていることを示している。これは、想心所法があったからこそ念心所法が生じたということであり、それゆえ「想念」という言葉があるのである。先に想い、後に念うのである。

この念心所法は七覚支(七覚分)における念覚支に相当する。例えば、四聖諦の法を修学する場合、四聖諦の法を充分に理解し、四聖諦が生死流転にとって重要であることを知り、かつ相当の勝解を得て初めて、念覚支が現れ、心に四聖諦に対する思考を念々として、日常の五蘊活動と照らし合わせることができるようになる。もしまだ四聖諦の理を充分に了別・了知していなければ、四聖諦の法を念じることは不可能である。

ここから分かるように、五遍行心所法の作用には前提条件がなく、時を問わず場所を選ばず識心に随って作用する。一方、五別境心所法の出現には必ず前提条件が必要であり、時を問わず場所を選ばず現れることはできない。ただ条件が具足した時にのみ個別的に現れるのである。欲・勝解・念・定・慧の心所法は、それぞれに必要な条件が異なり、また五つの心所法はそれぞれ後続の心所法が出現する条件ともなっている。先行する心所法は後続する心所法の出現の有無を決定する。それゆえ、慧心所法は誰もが持つものではなく、あらゆる法の上に現れるものではない。定心所法も同様であり、念心所法も同様であり、勝解心所法も欲心所法もすべて同様である。


——生如法師の開示
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