例を挙げて説く実証とは何か

問：誕生日に友人が祝いに来て、甲は100元、乙は100元、丙は50元を贈りました。自身のポケットに元々いくら入っていたかを忘れてしまい、お金を取り出して数えたところ、外から入った250元を除くと、元々は一銭も入っていないことが判明しました。この状況は自身のポケットに元々お金がなかったことを実証したと言えるでしょうか。

答：これは当然ながら自身のポケットに元々お金が入っていなかったことを実証したと言えます。なぜなら、これは自身がこの目で見て、自らの手で数え、現前に観察した事実であり、紛れもない生きた真実だからです。誰も否定できず、信じざるを得ず、推論や想像、憶測、推量によって得られたものではありません。例えば商売をする際、毎晩家に帰ってお金を数え終えた時、その日の稼ぎ額を実証するのと同じです。この金額は推測や空想によるものではなく、実直に自らの手で数え、この目で確認したものであり、これをこそ実証親証と呼びます。それ以外の方法は全て該当しません。