問:最近、外出時に物音が聞こえなくなり、半月以上経ちました。家にいても外出時でも、不用意に音に驚かされることがあります。最初の2日は特にひどく、体が浮かぶような感覚で、バランスが取れず体が制御できないようでした。頭頂に穴が開いて風が入り込むような感覚もあります。普段は外出を控え、驚くのを恐れています。娘が私を無視していると言い、魂が抜けたように元気がないと心配し、病院に連れて行きましたが異常はありませんでした。家で座禅を組んで法義を観じると落ち着きますが、時々心が慌ただしく感じます。以前はこんなことはなかったのですが、何か問題があるのでしょうか?
答:あなたは体の気脈の運行についてご存じないのでしょう。気脈が体前面の任脈を通り、背中の督脈を通過し、最終的に体の前後を循環して中脈に入り、気が頭頂から抜け出そうとする過程をご存じないのです。頭頂の百会穴が開きかける時、頭頂部は柔らかくなり冷えを感じやすく、風が頭に吹き込むように感じます。体が軽く浮く感覚は、禅定によって人間の粗大な四大が変化し、より微細になり欲界天人の色身に近づいているためです。初禅定を修得すると四大はさらに微細化し、色界天人の色身に近づきます。四禅定に至ると四大が極めて微細化し、体が非常に軽く感じられ、自在に飛行できる神足通が現れ、心も極度に微細化して他心通が発現します。
あなたの状態は内心が極度に静寂に達し、外界への注意が完全に遮断された状態です。心身の外側の境界を認識できず、内面世界に専念しているため、外界のわずかな刺激にも驚くのです。この時期は可能な限り外出を控え、人を避けて驚く機会を減らすべきです。頭頂が開いた後も人目を避ける必要がある期間が続きますので、驚かされないよう細心の注意を払い、用事はできるだけ他人に頼みましょう。
あなたの禅定三昧は既に深く、今後さらに深まります。これらが全て禅定の境界であることを理解し、相に執着せず縁に随って定に住し、何事も気に留めなければ問題ありません。これらの現象に対する理解が不十分なため、心の拠り所がなく不安を感じているのです。
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