もし睡眠に影響を与えずに、就寝前に末那識に何らかの課題を与え、睡眠中に一つの問題を考えさせる場合には、末那識がその問題に非常に精通している必要があります。問題の内容が何であるかを理解し、意識が再び問題を分析する手助けを必要とせず、意識がさらに情報を伝達する必要もなく、そしてその問題は急いで解決する必要がなく、すぐに答えを知る必要もない状態であれば、末那識は安心して六識を滅去させます。
課題を与え、考えるべき問題を提示した後は、他のことは行わず、考えもしないで、直接に睡眠に入ります。末那識の心にこの一事だけが存在し、他の事柄に覆われたり影響を受けたりしないようにします。末那識が意識を起動して協力させ、自ら思考を行う必要があるのは、おそらく問題にまだあまり精通しておらず、解決の道筋や方向性が見つからないためであり、意識が分析を助け、参考となる情報を提供する必要があるからです。もし末那識が問題に非常に精通しており、解決方法を持っているならば、たとえ意識が分析を手助けしようとしても、末那識はそれを用いず、邪魔になると嫌うでしょう。
(注:専門用語の統一訳) ・意根 → 末那識(まなしき) ・意识 → 意識(いしき) ・六识 → 六識(ろくしき) ・灭去 → 滅去(めっきょ)
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