衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2023年08月11日    金曜日     第1 回の開示 合計3992回の開示

一真法界

地上の菩薩が証得する唯識性とは、即ち真如性である。真如性とは一切の法の上に顕現する真実性・如如性・不動性を指す。我々が法の表面現象を見る時、その法の本質は何か。その実質は全て如来蔵の種子の機能作用である。初地以上の菩薩は業種と七大種子を含む種子の微少な作用を観察できる。これらの種子の作用は極めて深微であり、三賢位の菩薩には未だ証得できず、観察も及ばない。

初地以上で如来の家に入った大菩薩のみが、如来蔵の種子の機能作用を観察できる。これを観じれば、一切の法が如来蔵の属性、即ち真如性を具えることが分かる。背後にある種子の機能作用から見れば、一切の法は真実如如の性、即ち真如性(唯識性とも称される)を具えている。ここに至り、各々の法が一真法界という真実の法界であることを知る。故に一真法界を証得するこの智慧は、唯識種智の次元に位置する。初地・二地の菩薩から仏陀に至るまで、証得する法は次第に深遠かつ広大微細となり、初地以上の菩薩は唯識種智・道種智・真如智、及び一真法界の智慧を具備する。

悟りを開くことが即ち真如三昧を証得するという説には問題がある。悟り初めの段階では一切法の真如性を証得できず、一劫を修行し三賢位を超え初地に至って初めて一切法の真如性を証得する。これが無生法忍の智慧であり、無生忍の智慧を超越する。大乗・小乗を問わず無生忍は、後に無生法忍を証得するための基礎となる。前者無くして後者なし。

両者の智慧には著しい差異がある。無生法忍の智慧は無生忍を得た後、三賢位と禅宗の三関を経て有余涅槃の境地に至り、無余涅槃を取る能力を持ちながら敢えて取らない時に初めて獲得される。この智慧は極めて深遠で、世間の如何なる領域においても僅かな修練で全ての問題を解決できる。俗界のあらゆる事象は唯識性に帰するため、唯識法によって解決可能だからである。

如来蔵の種子機能作用を観察すれば、一切の法が唯識性であり一真法界に属することを知る。故にこれらの法は空・無我であり、ここに法無我智が生じる。無生忍は人無我智に属し、未だ法無我智の域に達せず、無生法忍を証得して初めて法無我智を得る。一切の法を究竟的に空じ尽くし、世間出世間の法に証せざるもの知らざるもの無き時、全ての問題は自然に解決され、四智が円明すれば仏陀となる。

——生如法師の開示
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