頭部の気脈が原因で頭痛、歯痛、眼痛が生じた場合、どう解決すればよいか。
耀霊の解答:気がどうしても沈まない場合は、注意力をみぞおちに置くか、背中の命門(腰椎中央)に集中し、腰椎の白骨を観想する。あるいは左足の親指に意識を向ける。真に白骨観を実践すれば、心は自然に緩み、気は必ず沈む。その後は「凡そ所有の相は、皆是れ虚妄なり」という正念のみを保ち、他の一切を執着せず、自然に万縁を放下して一念も生じなければ、気脈は速やかに通じる。この身体を徹底的に放下すれば、速やかに自然治癒が促される。
「身体を楽にしたい」という欲念が生じるなら、それは身体の感覚に縁を攀じ、分別し、執取している証左である。なすべきは「凡そ所有の相は、皆是れ虚妄なり」と観じ、身体の感覚が空で得られぬものと悟り、その感覚を放下し、再び縁に攀じず分別せず、心を身体の感覚に貼り付けないこと。これが身体の感覚を放下する真意である。同様に、外界の音声などあらゆる境界に対しても心を貼り付けず、明明白白たる自覚を持ちつつ境界相に分別を起さぬよう努めよ。この時、気は速やかに沈降し、身体は水火相済の状態へ至る。
ただし不浄観と白骨観を省略するのは望ましくない。身近な人を実在と執着すれば、その縁を断つことは不可能となる。心が本源に帰れば気も本源に帰るが、いかなる境界も実体視すれば魔障となり本源回帰を阻む。故に「諸法無我」を観じて顛倒の執着を破砕せよ。
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