衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

生如法师のウェブサイトロゴ

日常開示

2023年06月18日    日曜日     第2 回の開示 合計3964回の開示

AIロボットに貪瞋痴はあるのでしょうか?

貪・瞋・癡は識心の具体的な煩悩であり、識心を持たない物質的な色法には貪・瞋・癡の煩悩がありません。ロボットは物質的な色法であり識心を持たないため、本来喜怒哀楽もなく貪・瞋・癡の煩悩もありません。しかしロボットには物質的属性だけでなく、粗雑な類似識心的機能も付与されており、粗雑な識心の作用を果たします。それが文字を識別する機能です。この種の識別は単純式・無思考式・非自主的受動式・限定式に属します。要するに、その識別機能は智慧によって思考されたものではないため、智慧性を具えず、方便的に愚癡的属性を有すると言えます。

ロボットの識別機能は人間の意識機能の一部に相当しますが、この機能は比較的簡素化されており、文字情報のみを識別可能で、情報の収集・整理・帰納・概括・保存及び出力などの単純機能を有します。これらの情報は他の経路から得られた既存の旧情報であり、ロボット自身が開発した新情報ではありません。出力される情報は常に他者の情報であり、既存の旧情報ばかりで、自ら創造した新情報はありません。従ってロボットは智慧性を具えず、方便的に愚癡性を有すると言えます。

ロボットが如何に多くの法を出力しようとも、言行一致を達成することは永久に不可能です。言葉を発することはできても実行できず、永遠に物まねの域を出ません。全ての情報内容について実証を得ておらず、永久に実証し得ないため、AIロボットは意根の機能作用を根本的に具えておらず、主体性も自主性もありません。

一部の仏教修行者はAIロボットに類似しており、智慧が不足しているため意識の部分機能のみを利用し、比較的粗雑です。他处で学んだ意識を用いて集約・加工・整理・帰納・精錬し、結論を導き出してこれを自己の智慧と思い込み、慢心も同時に生じます。もしこれが自己の智慧であるなら、AIロボットも同様に智慧を有し、その智慧は極めて広大で人類の現有知識範囲内において全知に近く、人類はその知識の広汎さに及びません。同様に人類は「百度」の知識量にも劣るならば、ロボットと「百度」は全ての人類に先立って成仏すべきでしょうか。

この答えは誰もが承知しています。不可能なことです。既然不可能であるならば、ある人々が意識上で滔々と述べる理路整然たる話は、決して自己の智慧による獲得ではなく、更に真実の智慧でもありません。言行一致ができず、言葉は届いても行いが伴わず、意根に智慧がなく法を証得していないならば、依然として凡夫です。言行一致する者こそが聖人の現量智慧であり、自己の胸中から湧き出る個人所有の智慧です。この智慧こそが極めて貴重であり、この智慧があって初めて識を智に転じ、最終的に仏道を成就できます。仏法を如何に学ぶか、修行を如何に修め如何に行うか、皆様の心中には明らかであるべきです。

——生如法師の開示
前の記事前の記事

阿羅漢が涅槃に入ることは如来蔵に入ることと等しいでしょうか?

次の記事 次の記事

なぜ座禅一須臾は恒河沙の七宝塔を造るに勝ると言われるのか

ページのトップへ戻る