七大種子とは、地・水・火・風・空・見・識の七大種子を指します。前五大種子である地・水・火・風・空は色法を構成し、見大種子と識大種子は心法を構成します。識大種子は七識の心法を形成し、見大種子は如来蔵が一切の法を見る機能作用、すなわち仏性を形成します。これにより五蘊世間の一切法が具足され、色法と心法が一切法を包括します。如来蔵は見大種子によって七識を起用させ、塵境を了別し、一切法を顕現させ、完全な体系的な世間法の機能作用を形成するのです。
七大種子は法界に周遍し、あらゆる時に遍く、あらゆる地に遍く、あらゆる蘊に遍く、あらゆる処に遍く、あらゆる界に遍く、あらゆる法に遍く存在します。五大種子は色法を形成し、無色界を除く十方諸仏国土の欲界と色界には色法が存在します。色法のない時においても、無色界には識大種子と見大種子によって形成される六・七・八識の機能が存在します。
故に七大種子が一切法に遍く含まれるとは、識大種子と見大種子の遍在も当然包含します。まず見大種子について述べれば、この種子は如来蔵の見性を形成し、如来蔵の見性が起用することで初めて諸法を見ることができ、諸法を顕現・運営します。法の存在する所には必ず如来蔵とその見性が存在し、従って見大種子の参与と発現が必然的に伴います。よって見大種子はあらゆる処に遍く、あらゆる地に遍く、あらゆる界に遍く、あらゆる法に遍く存在するのです。
次に識大種子について申せば、識大種子は七識の妄心を形成します。五蘊の存在する所には必ず七識と識大種子が存在し、衆生の存在する所には必ず七識と識大種子が存在し、意根の存在する所には必ず七識と識大種子が存在します。たとえ衆生が未だ出生せず、ただ器世間のみが存在する場合でも、識大種子によって形成される意根界と、見大種子によって形成される如来蔵の見性が存在します。故に識大種子はあらゆる処(根塵の処)に遍く、あらゆる界に遍く、あらゆる地に遍く、あらゆる法に遍く存在します。要するに、七大種子は法界に周遍し、仏世界・菩薩法界・辟支仏法界・阿羅漢法界、及び六道の凡夫衆生法界を包括するのです。
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