衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常開示

2023年03月09日    木曜日     第1 回の開示 合計3889回の開示

推敲に秘められた心所法

「推敲」という言葉は、唐代の詩人賈島が詩を作った典故に由来し、本来は賈島が詩作において言葉選びや句の推敲を行う際の思考様式と努力の状態を表すものである。詩人は適切な言葉を求めて絶えず心中で言葉を探し求め、その詩が表現しようとする意境を顕現させるため、身振り手振りを交えて推敲を重ねた。最初は意識による推敲・尋伺(じんし)から始まり、次第に意根(マナス)による推敲・尋伺へと移行する。意根による推敲・尋伺は極めて微細で隠密なため、意識が静止して思考を止めたかの如く、禅を参ずるが如き状態となる。

賈島が言葉の推敲に没頭していた際、どのような心所法(心の作用)が現れたか。五遍行心所法(普遍的な心の作用)、五別境心所法(特定対象への心の作用)、あるいは善心所法や煩悩心所法も生じたであろう。推敲時にはまず、推敲対象となる法に対して作意心所法が生起し、心を推敲対象へと導く。次に触心所法が現れ、心が推敲対象に触れる。受心所法が生じて推敲対象を受け入れ、想心所法が起こって推敲対象を認識し執着し、思心所法が現れて法を絶えず思量し、最終的に理解・確定した後に次の行為へ移行する。手振りで「推す」と「敲く」動作を行う際には、五識と五俱意識における五遍行心所法も生じる。

作意の際には心が比較的集中し、意識と意根が対応する法に集中するため、受心所法の現れは他時よりも少なく、脳裏では思考問題が巡らされる。推敲過程で特に意根が敏感に反応する場面に触れると受心所法が生じるが、この受は外界の六塵の変化によるものではなく、心の触動と感受である。受心所法の本質は受け入れ・受容・領受の意であり、問題を受け入れなければ思考を継続できず、思の結果も決断も後の造作も生じず、智慧の生起もない。

想と思の過程には常に定心所法が伴う。勝解心所法とは法の大意を正しく理解し、思考対象に対して合理的な解答・見解・観念・結論を導き出すことを指す。推敲過程では欲心所法(推敲しようとする意欲)、念心所法(言葉の意味に対する記憶保持)、定心所法(推敲への専注)も現れる。欲心所法が第六・第七識を駆動して推敲を促し、勝解後に念心所法が語義を形成し、推敲への専注が定心所法の功徳となる。

——生如法師の開示
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