如何にして速く禅定に入ることができますか

座禅時に法義を思考することは、黙念による心経や呪文で三昧に入るよりも迅速かつ深く、調息による三昧よりも速やかで、他の方法による三昧をすべて凌駕する。これは煩悩が微細で妄念の少ない利根者に該当する事柄である。彼らは既に禅定の基礎を備えており、前行方便を省略し得るからである。これに対し、攀縁が重く心の動きの多い初心修定者においては、思考を深めるほど心は乱れ、禅定なき状態は雑念に他ならず、雑念は心を乱す。故に禅定の基礎が確立されて初めて思考すべきである。私が結跏趺坐する時、いかなる前行方便も用いず、直ちに深甚なる思考に入る。意識的な思惟ではなく、全て意根の思量である。足を組んだ後、まず思考すべき法に注視し、やがてその法に定着して動揺せず、一点の妄念もない。これこそ意根による参禅参究の状態である。

意根の思量は深遠かつ緩慢ながら徹底的であり、意識の思惟は迅速かつ浅薄で不徹底である。意識の思惟は前行方便に過ぎず、その目的は意根の思考を喚起するにある。最初は必ず経由すべき過程である。意根の思量参究においては、得るところの知識は殆ど存在せず、知識量を増加させるものではない。しかしながら深甚なる探究の妙趣があり、何かを発見せんとする朦朧たる喜びが存在する。開発されるのは全て自らの心田における智慧であり、この智慧は外部から得るものではない。外部から得るものは全て知識に過ぎぬ。この境地に至れば疲労を覚えず、午前中でも一日中でも坐り続けられる。ただ心中に懸念事が生じた際、座を下りざるを得ないのみである。