原文:常に四つの依止処(飲食・衣服・臥具・医薬)を守り、一切の世間法から最も遠く離れ、唯一の真理に独り在り。五蘊の世間に求める所無く、思惟は清浄にして染汚無く、身の行いは軽安自在にして繫がる所無し。心は善く解脱し、慧は善く解脱し、世間に在りて一法をも伴侶とせず、何れの法にも屬さず、何れの法の特性をも具えず。正行は既に立ち、無上の丈夫(仏世尊)に親近したと称えられる。六つの恒常住法を具足成就す。即ち眼が色を見る已後、喜びも憂いも無く、上捨に安住し、正念正知す。耳が声を聞き、鼻が香を嗅ぎ、舌が味を嘗め、身が触を覚え、意が法を了る已後も、皆同じく喜びも憂いも無く、上捨に安住し、正念正知するなり。
釈:常に四依止(飲食・衣服・臥具・医薬)を守り、一切の世間法から遠離し、解脱して障礙無く、心中に唯一の真理を有す。五蘊の世間に希求する所無く、思惟は清浄にして染汚無し。行住坐臥自在軽安にして繫縛無く、心は善く解脱し、智慧は善く解脱す。世間に在りて一法をも伴侶とせず、何れの法にも屬屬せず、何れの法の特性をも具えず。正行は既に建立され、無上の丈夫たる仏世尊に親近したと名付けらる。六つの恒常住法を具足成就す。即ち眼が色を見る已後、喜憂無く上捨に安住し、正念正知す。耳が声を聞き、鼻が香を嗅ぎ、舌が味を嘗め、身が触を覚え、意が法を了る已後も、皆等しく喜憂無く上捨に安住し、正念正知するなり。
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