繁中日語

日常開示

2022年12月09日金曜日第3 回の開示 合計3780回の開示

意識はどのようにして過去のことを思い出すのか

時々、朝少し目が覚めた時に自分がどこで寝ていたか分からず、1～2分経っても自宅にいることに気付かないことがある。これは意識の断片化現象である。意識の大断片とは新たな五蘊が生じた後、茫然自失して過去世の一切を忘れ、神通力がなければ一生涯忘れ去ってしまう状態を指す。小断片は昏睡から覚めた後、酔いが醒めた後、睡眠から覚めた後、死後に中有身が生起する際、意識が連続して現れない場合に発生する現象である。

意識は何によって過去と繋がるのか。俱有依としての意根、もちろん第八識もあるが、これはひとまず措く。意識が最初に現れる時、懸命に過去を回想しようとするが、全ての念は意根が与えたものである。朦朧とした状態では眼前の境界を了別するのみで、覚醒前の一切を認識できない。意根が意識に思考と回想を促すと、意識は回想を始める。回想の内容もまた意根が縁取った法であり、意識は絶えず了別と判断を加え、遂に回想が完成する。実のところ意識が回想するそれらの法は全て如来蔵が現出させたものである。

——生如法師の開示

瑜伽師地論第三十四巻（六十四）

瑜伽師地論第三十四巻（六十五）