原文:いかに内なる事を尋ね求め、触対するときに、生じる変異の無常の性を思惟すべきか。すなわち、楽受に順ずる触に対し、楽触の縁によって生ずる楽受を領受する時、自ら楽受の分位を了別することができる。楽受の分位を了別するが如く、苦受の分位を了別し、不苦不楽受の分位を了別するもまた同様であると知るべきである。かくの如き諸受を了別することにより、前後の変異は新新たなる性にして故旧たる性にあらず、或いは増し或いは減じ、暫時的に存在し、突然に現前して速やかに変壊することを知る。この事を知りて、すなわちこのように念う『かくの如き諸行は、その性まさに無常なり』と。
釈:いかに内なる身の事が触対する時、現れる変異無常の性を観察するか。順心なる楽受触に触れ、楽触の縁によって生じる楽受を領受する時、自然に楽受の分位を了別することができる。楽受の分位を了別する如く、苦受の分位を了別するもまた同様であり、不苦不楽受の分位を了別するもまた同様である。これら三種の受の前後の変異を了別することにより、受は絶えず更新変化し、最初の如き不変の姿にあらず、三種の受は時に増し時に減じ、諸受は暫時的に存在し、突然現前して間もなく変滅する。これらの現象を観察した後、心にこのような念いが生ずる『かくの如き諸行は、その性まことに無常なり』と。
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