衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
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日常開示

2022年05月22日    日曜日     第1 回の開示 合計3632回の開示

頂法善根の真髄

阿毘達磨倶舎論第二十三巻(三)

原文:この暖善根は、下品・中品・上品と次第に増長し、満足する時に至れば、頂法と名付けられる善根が生ず。この善根は転じて殊勝なるが故に、更に異名を立てる。動く善根の中では、この法が最も勝れている。人の頂の如きが故に、頂法と名付けられる。或いはこれが進退両際に在るが故に、山頂の如きが故に、頂と名付けられる。この法も暖の如く、四諦を観じ、十六行相を具修することを能くす。

釈:この暖法の善根が下品から中品へ、更に中品から上品へと次第に増長し、円満に至る時、別の善根が生起する。これを頂法善根と称する。頂法善根がますます殊勝となるにつれ、名称が改められる。増長する善根の中でも頂法が最勝であること、人の頭頂の如きであることから「頂法」と名付けられる。また頂法が進退の境目(前は進み、後は退く)に位置し、山頂に喩えられるため「頂」と称される。頂法も暖法と同様、四聖諦を具足して観じ、十六行相を修することができる。

原文:かくの如き暖と頂の二種の善根は、初めて安足する時には法念住のみなり。何の義を以てか初安足と名付く。謂わく、如何なる善根に随い、十六行相を以て、最初に四聖諦の跡を遊践するを云う。後の増進時に至れば、四念住を具足す。先に得たる諸法は、後には現前せず。彼に対し欽重の心を生ぜざるが故なり。

釈:この暖法と頂法の二種の善根は、最初に生起する時、法念住の修習時にのみ現れる。なぜ「初安足」というのか。これは、いかなる善根に従い、十六行相によって初めて四聖諦の観行に入ることを指す。暖頂の善根が増進した後は、四念住を具足して修める。以前に得た法はその後現前しなくなる。それらの法に対し、特に重んじる心が生じず、執着がないためである。

回向文:当ネットプラットフォームにおける全ての弘法と共修の功徳を、法界のすべての衆生に回向いたします。世界の民衆に回向し、世界の平和を祈願し、戦争が起こらず、烽火が興らず、干戈が永遠に止み、一切の災難が消退することを祈ります。各国の人民が団結し助け合い、慈心をもって相対し、風雨順じ国泰民安であることを願います。全ての衆生が因果を深く信じ、慈心をもって殺生を断ち、善縁を広く結び、善業を修め、仏法を信じ学び、善根を増長し、苦を知り集を断ち、滅を慕い道を修め、悪趣の門を閉ざし涅槃の路を開くことを祈ります。仏教が永く栄え、正法が常住し、三界の火宅を極楽の蓮邦に変えることを願います。

——生如法師の開示
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