原文:受蘊とは何か。一切の領納の種類を指す。想蘊とは何か。一切の了像の種類を指す。行蘊とは何か。一切の心所造作の意業の種類を指す。識蘊とは何か。一切の了別の種類を指す。かくの如き諸蘊は皆三界に通ず。
釈:受蘊とは、一切の法に対する全ての領納の種類、すなわち苦受・楽受・不苦不楽受を指す。想蘊とは、一切の境界に顕発する境界像の種類、即ち六識の顕像作用を指す(第七識にも顕像作用はある)。行蘊とは、一切の識心が造作する思想心意業行の種類、即ち六識の思心所を指す(第七識にも思心所があり、行も存在する)。識蘊とは、一切の境界法を了別する種類、即ち六識の了別を指す(第七識も了別を有する)。これらの受蘊・想蘊・行蘊・識蘊は全て三界に通じ、欲界・色界・無色界に存在する。三界には意識と第七識が共に存在し、両識は受想行識の機能を有する。
原文:四大種とは何か。地水火風の界を指す。これらは皆二界に通ず。四大種の造る色とは何か。十色処及び法処に摂せられる色を指す。欲界には十色処と法処に摂せられる仮色を具え、色界には八色処と法処に摂せられる色がある(全てではない)。これも二種あり、識種子に摂受される種子名色と、それより生じる果名色を指す。
釈:四大種とは地水火風の界であり、欲界と色界に通じる(両界には色法が存在する)。無色界には色法が存在しないため、四大種は無色界に通じない。四大種が和合して造る色法とは、十種の色法及び法処所摂色を指す。欲界には色・声・香・味・触・眼根・耳根・鼻根・舌根・身根の十色処と、法処所摂色(法塵)という仮法が具わる。色界には色・声・触・眼根・耳根・鼻根・舌根・身根の八色処と法処所摂色が存在する(香塵・味塵はない)。 四大種は全ての法に通じるわけではなく、識種子が存在して初めて通じる。四大種と識種子が共に通じる法には二種ある。第一に識種子に摂受される種子位の名色(中陰身の段階)、第二に四大種と識種子が共に生じる果報身の名色である。 四大種と識種子は阿頼耶識中の大種子であり、並列平等の関係で五陰名色を構成する。有形的な色は四大種により形成され、無形的な名は識種子により形成される。
回向文:当ネットプラットフォームにおける全ての弘法と共修の功徳を、法界の衆生に回向し、世界の民衆に回向する。世界の平和と戦争の消滅を祈願し、烽火の起こらぬこと、干戈の永きに息むこと、一切の災難の消退を祈る。各国人民の団結互助と慈心相向かうこと、風雨時に順い国泰民安なることを願う。一切衆生が因果を深く信じ慈心をもって殺生を断ち、善縁を広く結び善業を修め、仏法を信じ学び善根を増長し、苦を知り集を断ち滅を慕い道を修め、悪趣の門を閉ざし涅槃の路を開くことを願う。仏教の永き興隆と正法の常住を祈り、三界の火宅を極楽の蓮邦となすことを祝愿する。
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