原文:縁起門とは何か。謂わく、八門の縁起に依って流転することを云う。一に内識生門。二に外稼成熟門。三に有情世間の死生門。四に器世間の成壊門。五に食任持門。六に自ら造った業行の増上勢力を受用し、随業所得の愛非愛果門。七に威勢門。八に清浄門。
釈:縁起門とは何か。八つの門を縁として流転が現起することを縁起門と云う。第一は五蘊身内の識が出生する門。第二は報いを受ける外在の因縁成熟門。第三は有情の五蘊世間における死と生の門。第四は宇宙器世間の成住壊空門。第五は飲食が資助維持する門。第六は自ら造った業行の増上勢力を受用することにより、業報に随って得られる愛すべき果報と愛すべからざる果報の門。第七は自身が有する威徳と勢力の門。第八は心が清浄となる門。
原文:縁起の義とは何か。謂わく、有情を離れたる義、これが縁起の義である。有情を離れるにおいて、更に無常の義、これが縁起の義である。無常において、更に暫住の義、これが縁起の義である。暫住において、更に他に依る義、これが縁起の義である。他に依るにおいて作用を離れたる義、これが縁起の義である。作用を離れるにおいて、更に因果が相続して断えざる義、これが縁起の義である。因果の相続不断において、更に因果が相似して転ずる義、これが縁起の義である。因果の相似転において、更に自業所作の義、これが縁起の義である。
釈:縁起の義とは何か。有情の自性は離れ、無自性の義、これが縁起の義である。有情が無自性にして更に無常の義、これが縁起の義である。有情は無常なるのみならず、暫住の義でもあり、これが縁起の義である。有情は暫住なるのみならず、更に他縁起の義でもあり、これが縁起の義である。有情は他縁起なるのみならず、実作用なき義でもあり、これが縁起の義である。有情は実作用なきも、因果は相続して不断に運転する義であり、これが縁起の義である。有情は因果に随って相の上では不断に運転しているように見えるが、実際には因なく果なく、実因果なき義であり、これが縁起の義である。因果は相似して流転し実因果なきも、しかし有情自身の業行が感召する義であり、これが縁起の義である。
総じて云うに、縁起の義とは、実法なき義であり、因縁の和合によって顕現した仮法と幻法である。有るように見えて実質は無い。故に有情は縁起法であり、真実の有情は存在せず、有情は無常であり、暫住であり、他縁起性であり、真実の五蘊作用はなく、因果が相続して不断であるが、実質の因果は存在しない。因果もまた縁起法、不実の法であるからである。
回向文:我らがネットワークプラットフォームにおける全ての弘法と共修の功徳を以て、法界の一切衆生に回向し、世界の民衆に回向する。世界平和を祈願し、戦争起こらず、烽火興らず、干戈永く息むことを。一切の災難、ことごとく消退せんことを。各国の人民が団結互助し、慈心をもって相い向かうことを祈願し、五穀豊穣、国泰民安ならんことを。一切衆生が因果を深く信じ、慈心をもって殺生せず、善縁を広く結び、善業を広く修め、仏を信じ学び、善根を增長し、苦を知り集を断ち、滅を慕い道を修め、悪趣の門を閉じ、涅槃の路を開かんことを。仏教の永き興隆、正法の永住を祝愿し、三界の火宅を変じて極楽の蓮邦とならんことを。
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