一切法平等義

一切の法が平等不二であるということは、理解によって得られる平等ではなく、小乗の教えの立場から理解される平等でもなく、大乗の教えの観点から説かれる平等である。小乗の教えも一切法空を説き、空の意義において一切の法が平等であると説くが、このような平等は真の意味における平等ではなく、究竟した平等ではない。小乗の教えは世俗の法相に立脚して一切の法が生滅変異し無常で空であると説き、生滅の現象は永遠に存在するものではなく、最終的には消滅し、消滅後には何も残らない、結果的に見れば全て平等であるとする。しかし世俗の法相は世俗諦においては空ではなく、様々な相があり、これらの相には高低の差別、善悪美醜の区別、生滅の別、色相と心相の差異が存在する。既に分別がある以上、これは平等ではない。

大乗の教えにおける平等は、一切の法の本質から説かれるものであり、一切の法の本質は全て如来蔵の性質であると説く。如来蔵の不生不滅の種子属性は、七大種子によって一切の法の異なる世俗法相を現出させるが、その実体は全て如来蔵の属性であり、如来蔵全体の中の一部分である。本質は依然として不生不滅不変異であり、本質的にも空で了不可得である。一切の法が如何に変化しようとも、全て如来蔵の七大種子の機能作用によるものであり、七大種子は永遠に変わらず、不生不滅不変異である。従って一切の法も不生不滅不変異であり、故に一切の法は平等不二である。如来蔵という観点から見れば、一切の法は平等であり、全て如来蔵の性と相である。如来蔵は一相不二相であり、一切の法もまた一相不二相である。

唯識種智を証得して初めて、現前に一切の法の性質と属性を如実に観察し、一切の法の実体を観ることができる。それによって初めて、一切の法が如来蔵内の種子によって顕現されたものであることを知るのである。種子は如来蔵の中において不生不滅であり、元来より存在するもので、高低上下の区別がない。故に種子によって形成された法も平等であり、高低上下の区別がなく、全て平等無差別である。しかし世俗法の現象上から見る一切の法には不平等性があり、相に現れた不平等と、仏法で説く平等との二者は弁証法的に統一された関係にある。

回向文：我々のネットワークプラットフォームにおける全ての法を弘める功徳と共修の功徳を以て、法界の衆生に回向し、世界の民衆に回向する。世界の平和を祈願し、戦争起こらず、烽火興らず、干戈永遠に止むことを。一切の災難ことごとく消退することを。各国の人民が団結協力し、慈心をもって相対し、風雨時に順い、国泰民安であることを祈願する。一切の衆生が因果を深く信じ、慈心をもって殺生せず、善き縁を広く結び、善き業を広く修め、仏を信じ学び、善根を増長し、苦を知り集を断ち、滅を慕い道を修め、悪趣の門を閉じ、涅槃の路を開くことを。仏教が永遠に興隆し、正法が永住することを祝愿する。三界の火宅を変じて極楽の蓮邦とならんことを。