白雪香の観行体験
心が定まるとき、私は煩悩を抱えていることに気づきます。これは習気の種子が現前したものです。この習気を破る体験として、例えば数珠などの装飾品を見て突然愛着が生じ、占有欲が湧き上がり、手に取って撫で回すことがあります。その時、これは貪欲であると覚知し、さらに分析を続けます。数珠は単なる木片に過ぎず、機械や手作業で磨かれ、塗料を塗られただけのもので、他に何の趣もありません。同様に首飾り、腕輪、ペンダントなどの物品を観察しても同じことです。このように細かく観行を重ねることで、数珠への執着の種子は破壊され、再び生じることはなくなります。こうして心は次第に清浄になり、煩悩が再発して苦しみを増すこともなくなります。戒律は重要で、心を静め、水のように澄み渡らせ、思考を明瞭にします。
評:このような観行は素晴らしいですが、更に勝れた観行とは何でしょうか。それは心そのものを観ることであり、心が境に向かって貪欲や占有欲を生じる過程を観察することです。なぜ数珠などの物品を好むのでしょうか。物品自体に魅力があるのではなく、外物に過失があるわけでもありません。外物は四大元素の物質に過ぎず、あなたを引きつける力はありません。ではなぜ引きつけられるのか。それは自心が迷妄に覆われているからです。どう迷っているのか。どうすれば迷わないのか。外物を好むのは、自己を飾り美化できると考えるからであり、自我が貪欲を満たす覚受を求めるからです。
多くの場合、人はただ快適な覚受を追い求め、その必要性や過失、障害を顧みません。これが迷妄です。世間を生きる中で、無明に満ちた盲目の生活を送り、習慣に従い感覚に流され、反観する力も反抗する力も持たずに漂流しています。様々な感覚の実質を観行することが真の観行です。観じ続けると、全ての覚受に実質がないことが分かり、覚受を放下すれば世界は広がり、貪欲が消えて心は安楽自在になります。
回向文:インターネットプラットフォームにおける全ての法施と共修の功徳を、法界のすべての衆生に回向いたします。世界の民衆に回向し、世界平和と戦争の消滅を祈願します。戦火が起こらず武器が永く休み、全ての災害が消滅しますよう。各国国民が慈愛をもって協力し合い、五穀豊穣で国泰民安となりますよう。全ての衆生が因果を深く信じ、慈悲心をもって殺生を断ち、善縁を結び善業を修めますよう。仏法を信じ学び善根を増長し、苦を知り集を断ち、涅槃を慕い道を修めますよう。悪趣の門を閉ざし涅槃への道を開きますよう。仏教が永く興隆し正法が常住し、三界の火宅が極楽の蓮邦となりますよう。
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