なぜ汚れた意根によってのみ汚れた前六識が生じるのでしょうか。

なぜ汚染された意根は、汚染された前六識のみを生じるのでしょうか。 十二因縁による生死流転の理によれば、意根に無明があるが故に、無明を縁として意根の無明による行いが生じ、意根の無明による行いを縁として、六識の無明による身口意の行いが生じます。この身口意の行いは阿頼耶識に落ちて種子となります。意根の行いとは即ち意根の選択行為であり、意根が選択した後に六識が生じて意根の造作を補助します。故に意根が汚染され無明を有するならば、助手たる六識は意根の汚染業行を補助せざるを得ません。もし意根に汚染があっても汚染行を選択しない時、意識は自らの清浄によって意根の心を薫染し、意根もまた意識の清浄行を許可すれば、清浄なる業行が生じます。故に修行とは善法を薫習し、この善法をもって意根を薫染し、もって意根の無明を破り、意根を改変し、心を清浄にすることにあり、将来には清浄なる果徳を享受することができるのです。