なぜ念願が成就するのか

念いが成就するとは、意根が如来蔵に促されて成し遂げられるものであり、意根の願望の実現であります。その中には意識の想いもあれば、意根の想いもあります。意識の想いは、意根の勝解と審査を経る必要があり、意根が同意すれば、意根も同じ想いを抱くようになります。すると如来蔵はこの想いに呼応し、意根の想いを成就させます。意識の想いが意根の認めるところとならなければ、意根は想わず、それは空しい想いとなり、無駄な努力に終わります。一方、意根単独の想いは、意識が気付かない場合もありますが、それでも成就することがあります。成就した時、意識は依然としてそれが想いから生じたものだと知らないかもしれません。これこそが意識の無知であります。