定慧並修の重要性

シャマタは止であり、定でもある。ヴィパッサナーは観であり、慧でもある。定慧等持、すなわち止観が相俟ってこそ、大いなる智慧が生まれる。これが菩薩の修行法である。止に偏り観が欠けても、観に偏り止が欠けても、いずれも大いなる智慧を生み出すことはできず、仏法を実証して正慧を得ることができず、ただ仏法を解悟して知識を得るに過ぎない。これこそが仏の説かれた戒定慧の三学のうち後二者であり、仏の説かれた菩薩の六波羅蜜のうちの二つに当たる。

もし人が長年座禅して定を修めながら、心を起こして仏法を参究しようとしなければ、決して悟りを得ることも解脱することもない。また、知識の吸収に偏り広く学び多く聞きながら、禅定を修習せず、心が散乱し浮ついて深く禅観に入らないならば、やはり決して仏法を実証することはできず、せいぜい仏法を解悟して知識を得る程度で、心の地は解脱せず、三結を断つことはない。知識は決して証量に取って代わることはできないが、門外漢はこれを弁別できず、多くは知識学問を崇拝する見識のない者たちである。