マナ識の特性は、あらゆる時において、意識に知られることなく働きかけ、寂しさを嫌うことである。その最も主要な働きは自己のためであり、自らの一切の利益を護持することである。常に自らに必要なものを満たし、最も差し迫った問題を解決しようとする。マナ識は大きなエネルギーを持ち、自らの目標を達成できる。なぜなら、その背後には如来蔵が存在し、可能な限りマナ識の要求を満たすからである。
従って、マナ識に「自らの身体は必ず健康になる」と確信させることが重要である。マナ識がこれを信じれば、自らを健康にする方法を模索する。身体に病(虚病・実病を問わず)があれば、マナ識は解決策を見出し、頑強に抵抗する。もしマナ識が虚病による身体への影響を拒絶すれば、必死に抵抗し、業障が一部消退し、福徳が増大する時、幽界の衆生は退散する。
実病の場合、マナ識が健康を求めれば、如来蔵はその大種性自性を発揮し、調和した四大種子を送り込み、色身(肉体)を徐々に回復させる。これは世俗で言う「身体本来の自然治癒力」である。マナ識も背後で様々な機縁を探り、自身の状況を変えようとする。そうすれば色身が健康を取り戻す機会は大いに増える。
鍵はマナ識に自信を持たせること――「自分は健康になれる」「自分に病はない」「全ては良くなる」と。そうすればマナ識はその方向へ努力し、最終的に問題を解決する。マナ識に暗示を与え、励ますことは、すなわち自らを加持することである。結局は全て自性仏の加持によるものであり、自らを救い、自らを解脱させるのである。
反対の例として、例えば患者が自身の病状が深刻であることを知り、恐怖や焦燥不安の状態を示すのは、まさにマナ識が医師の言葉を信じた結果である。マナ識が恐怖を抱けば、身心はマナ識の考えに従って変化する。マナ識がリラックスすれば、色身もマナ識に従って変化する。これはつまり、意識が医師からの情報を受け取り、加工してマナ識に伝え、マナ識がそれを信じて思いを抱くと、第八識(阿頼耶識)がマナ識に随順し、色身の健康状態あるいは悪化した状態を現出させるのである。
もし他人を呪う場合、呪う者のマナ識が一種のエネルギーを発し(マナ識には願いや思いがあるはず)、その者の如来蔵がマナ識に配合することで、呪われた者がその呪いの願いを実現してしまうのである。
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