阿頼耶識は衆生の根身と器界を了別する。阿頼耶識には七大種子と衆生の業種が存在し、業種が阿頼耶識に内在する故に、阿頼耶識は業種の成熟状況とその時期を了知する。その後七大種子を輸送し、衆生の五蘊を形成する。五蘊の業種を了別する阿頼耶識は、衆生が如何なる五蘊を具えるべきかを必ず知悉しており、それによって五蘊を如実に変造するのである。変造後の五蘊の一切の状況を阿頼耶識は了知している。それは絶え間なく五蘊の色身を維持し、種子の輸送と変更を持続させることにより、色身が相続的に存在し、不断に発展変化するためである。器世間は全ての衆生の阿頼耶識が共同で変造したものであり、全ての阿頼耶識が自体内の器世間の業種を了別する故に、四大種子を輸送して宇宙器世間を変造し、その後も共同で器世間を維持し、器世間に生住異滅を生起させるのである。
阿頼耶識が根身器界を了別するからこそ、如何に変造すべきかを知り得る。さもなくば変造は不可能であり、それは恣意的な造作ではなく、必ず法則と原則が存在する。因果律に則って一切の法を変造し執持するのである。身体を変造した後もなお身体を了別し、如何に変化させるべきかを知り、因果律則に基づいて法爾如如に運行する。六識のように五陰身や器世間に対し様々な名相概念を立てて具体的状況を知るような了別性はなく、具体的な了別を行わない。
阿頼耶識には分析・思惟・判断の機能作用が存在しない。その知性は六識の知と全く異なる。我々が日々摂取する飲食から、阿頼耶識は四大成分を摂取して身体を再変造する。摂取量を知り、如何に変造すべきかを了知する。業を異にする衆生は、飲食や生活環境が同一でも身体が異なるのは、業力が異なるため阿頼耶識の変造が異なるからである。
2
+1