業縁にはどのようなものがあるのか。
業縁とは、文字通り身口意の業行によって生じる縁であり、また五蘊の身が善悪の業報を受ける縁でもある。これらの業縁があるからこそ、五蘊の身は一切の法の中で生活し、業を造り、報いを受けることができる。一切の法とは、周囲のあらゆる人・事・物・理を含み、他の五蘊の身や生存環境、宇宙器世間のすべての自然現象をも包含する。衆生はこれによって業を造り、報いを受けるのである。生存の方式・生存の条件・生存の資具こそが業縁であり、家族や親族、友人や同僚もまた業縁である。これらの縁があるからこそ、善悪の果報を受けることができる。
このうち色身は正報の業果であり、また命終するまでの色身や後世の色身の業因・業縁ともなり得る。環境は依報の業果であり、また業因・業縁ともなり得る。一つの法は因となり、縁となり、果ともなる。法は定まらず、果もまた定まらない。
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