一言一行、善悪を問わず全てに業報があることを知れば、言葉や行動は慎重にし、言葉を慎み行いを慎むべきであり、自分だけを気にかけ他人を顧みてはなりません。普段の人付き合いにおいては、貪り・瞋り・我慢・嫉妬は、控えられるならば控え、人を計算せず、策略を用いてあれこれ排斥せず、多く他人のことを考え、関わる様々な集団のことを考え、大局のために考え、心を篤く保つことです。そうすれば、一つには煩悩の障りや業障を消除でき、二つには福德を増すことができます。もし心が清浄でなく、染汚の業を造れば、多くの福德を消耗し、福德が不足すれば何事も成就せず、世間の事であれ修行上の事であれ、善き事も悪しき事も、福德の支えがなければ一切成就しません。
自分より福德が大きく、智慧や禅定が深く、戒律をより良く守り、あらゆる面で能力が勝る者に対しては、心から敬服し、少なくとも尊重すべきであり、嫉妬の心を起こしてはなりません。もし言行で衝突があれば、少なからぬ福德を消耗し、結局損をするのは自分自身です。自分に及ばず弱い者に対しては、哀れみの心を起こし、多く助力や引き立て・慈愛を与え、慢心や欺凌の心を起こしてはなりません。そうすれば自らの福德と慈悲心が増すのです。
23
+1