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日常開示

2021年05月05日    水曜日     第3 回の開示 合計3375回の開示

父子合集経講話(二三四)

何故に無辺称王は人間界に堕ちたのか。

原文:久しく彼の時に在りて、是の如く思惟す。「彼の天を退かしむべし。我独り主と為らん」と。是の念い已りて、王及び兵衆、即時に退堕して、宝荘厳城の宝篋園中に至る。時に園を守る者、是の事を見て、城中の人に告げ、是の如く唱えて言う。「今、天人有りて此に退没す」と。

釈:無辺称王は三十三天に長く住むうちに、「帝釈天主を追い払い、我こそが天主となってこの天界を治めよう」と考えるようになった。この念いを生じた後、無辺称王とその四種の軍勢は人間界の宝荘厳城の宝篋園に堕ちた。園の守護者は彼らが堕ちるのを見て、城中の人々に「今まさに天人が天より堕ちて来た」と告げた。

原文:時に彼の国王、名を作愛と曰う。此の説を聞き已り、速やかに駕馭を整え、彼の園中に詣で、上記の如き事を見て、未だ曾て有らざる怪しむ。即ち種々の香華・末香・塗香を準備せしめ、彼の王の所に詣で、右肩を偏袒し、右膝を地に着け、長跪合掌して安問し、彼の王に白して言う。「聖天此に至るは、当に誰なるか」と。彼即ち答えて曰く「汝昔転輪王有りて、名を無辺称とすと聞けしこと有りや」と。作愛王言く「我が耆旧の説くを聞くに、昔に王有りて名を無辺称とす。威徳自在にして四天下を領し、四兵衆と共に空を乗じて三十三天に上ると。汝の聞く所の者、豈に他人なること有らんや。即ち我が身是れなり」と。

釈:当時の宝荘厳城の国王は作愛王と申した。この事を聞くと直ちに車駕を整えて園に赴き、前記の事態を見て未曾有の怪事と感じた。種々の香華・末香・塗香を準備させ、無辺称王の元に至り、右肩を露わにし右膝を地に着けて恭しく拝礼し、「聖天が此処に来られたのはどなたでしょうか」と尋ねた。無辺称王は「昔の転輪王無辺称を聞いたことがあるか」と問うと、作愛王は「古老の話では、かつて無辺称王が威徳をもって天下を治め、四軍を率いて天界に昇ったと伝え聞いております」と答えた。無辺称王は「その伝えの王は他ならぬこの私である」と述べた。

——生如法師の開示
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