衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2018年05月16日    水曜日     第5開示 合計499開示

大千世界は即ち一真法界である

色法は自ら生じ自ら滅することはありません。もし色法が自ら生じ自ら滅するのであれば、自ら生じたものは自ら自動的に滅するということになり、それでは色法に実在する自体性があることを示すことになります。物質に自体性があるならば、如来蔵がその存在を顕現し維持する必要はなく、物質は如来蔵によって生じられ執持されるものではなくなります。そうなれば如来蔵には遍在しない部分があることになります。

では色法は一体どこから来たのでしょうか。必ず由来があるはずです。たとえ空から降ってきたとしてもそれは由来ですが、このような由来は存在し得ません。空から物が降り物質が生じるならば、それはもはや空ではないからです。あらゆる所を探求してみると、如来蔵のみが色法を生じさせ得ることが分かります。如来蔵の四大の種子が物質を生成し、その他の一切の法は全て如来蔵によって生じられたもので、それ自体では再び色法を生じることはできないからです。

これらの色法が如来蔵によって生じられた後も、如来蔵はなお生じられた色法を執持し続けます。そのため色法には生滅変異の現象が存在するのです。しかも刹那刹那に生滅変異する中で、如来蔵はなおも刹那刹那に四大の種子を送り続け、色法を絶えず変化させます。そのため物質は次第に変化を生じ、最終的には消滅します。如来蔵は一切の処に遍く、一切の法に遍在しています。如来蔵の執持がない法は一つも存在せず、如来蔵の執持がなければ如何なる法も存在し得ません。如来蔵に遍在しない所はなく、それ故に全大千世界は一真法界なのです。

大抵の場合、私たちに福徳が足りず因縁が熟していない時、仏典に秘められた深遠な一句を軽々しく見過ごし、それをごく平凡な言葉として無視してしまいます。全ての者が一無量劫、二無量劫、あるいは三無量劫を修行して初めて、この一句の全容を真に悟るのです。「一真法界」という四文字を徹底的に理解するには、三無量劫を修めなければなりません。その差は各人の福徳・定慧・心性など様々な条件にあります。福を修め定を養い、できる限り煩悩の障りを降伏させ、心性を調柔に保ち、内なる自我を漸次に除去し続け、再び降伏させていくならば、人法二無我を証得できます。これは極めて容易ならざる業ではありますが、努めて実践すべきことです。

——生如法師の開示
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