問:嘘をつく時に顔を赤らめる人もいれば、平然と自然に振る舞う人もいます。なぜこのような違いが生じるのでしょうか。顔が赤くなるのはなぜですか。また顔色が変わらないのはなぜですか?
答:顔が赤くなるのは意根の働きによるものです。意根には慚愧心があり、嘘が良くないことを知り、心に恥じるから顔が赤くなるのです。顔が赤くならない者は、意識が故意に嘘をついている場合も、故意でない場合も、いずれも意根が嘘をつく習慣となり、意識の働きを促しているのです。あるいは二つの識心(意根と意識)ともに覚らず、あるいは意識だけが覚って良くないと知りつつ、意根はまだ良くないことを知らず、自らを省みる力がなく、証自証分を持たないため、慚愧心が生じないのです。慚愧心所は善心所であり、修行のない者は、意識に慚愧がなく、あるいは意根に慚愧がなく、あるいは二つの識ともに慚愧心所を持たず、いずれも不善です。慚愧心所を持つ人は、徐々に過ちや悪習を改めることができますが、慚愧心所のない人は悪習を改められず、私たちも暫時その人が自らの悪習気を改めることを期待すべきではありません。悪習気の煩悩は、意根が主導して作り出したもので、時に意識の唆しを受け、時に意根が意識を染めてなされます。そして悪習を改めるのは、必ず意根が主導して改めます。意根が悪習を改めるには、まず自らの悪習を認識し、自らの誤りを知り、悪習が良くないことを知らなければなりません。自らの誤りや良くないことを知るとは、まさに意根の証自証分の機能なのです。
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