問:現在、座禅中の足の関節が突破できず、毎回結跏趺坐で50分から1時間程経つと、精神が集中状態に入るのですが、その際に足首・膝・股関節が激痛で耐えきれなくなり、観行に支障を来します。この関門を乗り越える方法はありますか?
答:これは臀部三角地帯、即ち八髎穴付近の気の流れが滞っているためです。股関節周辺に於ける気血の鬱滞が要因で、通常は寒湿の邪気や老廃物の堆積によるものです。以下の対処法をお試しください:
1. 晃海(こうかい)の実践。結跏趺坐中に腰を旋回させる動作を行い、順方向・逆方向に交互に実施します。時計回りと反時計回りの両方向で圧迫と弛緩を繰り返すことで、気血の通路を開き鬱滞を除去します。
2. 鍼灸による経穴刺激。鬱滞部位に鍼を施し気血の流れを改善させ、晃海や站桩(立ち禅)と併用します。比較的即効性のある方法です。
3. 按摩療法。腰部三角地帯及び八髎穴付近を艾(もぐさ)精油入り軟膏で反復揉捏します。
4. 膝裏の委中穴を硬過ぎない棒で圧揉按摩し、気血循環を促進。腰腿・股関節部の鬱滞箇所は全て按摩対象とし、空拳で腿を叩打つことも有効です。大腿内外側の胆経・肝経の二経絡を重点的に叩打按摩します。
5. 主要経穴への適度な灸治療。寒湿の邪気を消散させれば、経絡の通暢が得られます。
6. 断食(プージャ)による身体調整法。寒湿と鬱滞が自然解消され腰腿が柔軟化し、結跏趺坐が容易になります。気候が過度に暑くない時期を選び年2~3回実施すれば、身体が最良の状態に整います。
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