衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2021年04月24日    土曜日     第4 回の開示 合計3341回の開示

父子合集経講話(二二二)

無辺称王の善根福德

原文:大王よ。過ぎ去った無量倶胝那由他劫の昔、転輪聖王ありて、名を無辺称と曰う。富貴自在にして大威徳を具え、象馬車乗・衆宝の輦輿、最勝の輪宝は壊されること無し。既に無量の諸仏に親近し、彼の仏所に多き善根を種え、意の随う所の念は皆成就を得たり。

釈:仏は説きたまう「大王よ、過去無量無辺劫の昔に無辺称という転輪聖王がおりました。彼は非常に富貴自在で大いなる威徳力を具え、象馬車乗や衆宝で飾られた輦輿を有し、七宝を具足し、最勝で誰も壊すことのできない輪宝を持っていました。この無辺称王は過去に無量の諸仏に親近供養し、数多の仏所で極めて多くの善根を培いました。その善根福德の感応により、心に思い描くことは全て成就し、あらゆる願いは実現したのです」

世尊がこの説話を語られたのは、浄飯王に富貴享楽への執着を断ち、足ることを知らぬ心の危険性を覚らしめるためでした。この説話は世間への貪着がもたらす因果と、貪心を断たぬ者の欲望への飽くなき渇望を明示しています。無量の仏所に善根を種えた無辺称王ですらそうであったように、五欲六塵に節度を知ることは容易でないことを実証しているのです。

インド語の「倶胝那由他劫」とは計り知れぬ悠久の時間を指します。地球の成住壊空が一大劫に相当し、80×1680万年に当たります。無量の大劫を経た昔、無辺称という転輪王が存在しました。転輪王は四種に分かれます:金輪王・銀輪王・銅輪王・鉄輪王です。最下位の鉄輪王は一洲(南贍部洲あるいは東勝神洲など)を統べ、銅輪王は二洲、銀輪王は三洲、金輪王は四大洲を統治します。須弥山を囲む四方に四大洲が存在し、この娑婆世界には十億の須弥山があります。つまり釈迦仏の三千大千世界には十億の地球、十億の南贍部洲が存在し、十億の金輪王がいることになります。これら転輪聖王の福報は皆、無量千万億仏への供養によって得られた世俗の世間的福報なのです。

転輪王は極めて富裕で自在、権勢と大威徳を具え、象宝・馬宝・車乗宝・金銀珠寶・輦輿などの七宝を有します。転輪王は七宝の輦輿に乗り、南贍部洲から瞬時に他洲へ、あるいは忉利天の帝釈天のもとへ飛翔することができました。これは金輪王の福報が感得したもので、欲界の物質的範囲内において、彼の求めるものは全て成就したのです。

——生如法師の開示
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