阿羅漢と菩薩の違い
阿羅漢が証する涅槃は、色身の五蘊を滅した後に再び色身を現じず、灰身泯智し、仏法を学び続けることもなく、衆生を利楽することもなく、慈悲の心が薄く、自ら仏となることを望まず、衆生を導いて共に成仏させることもできません。したがって、阿羅漢の無余涅槃は不徹底であり、最も徹底した涅槃は仏が証得した無住処涅槃で、永遠に一切の衆生を見捨てることはありません。菩薩たちの心の行いは阿羅漢とは異なり、無余涅槃に入ることができながらも入らず、生々世々にわたって三界の中で仏法を修証し、絶えず自利を図ると同時に、衆生を導いて利益を与えます。よって菩薩は阿羅漢より偉大であり、阿羅漢より慈悲深く、阿羅漢より大いなる智慧を持ち、阿羅漢より神通力に優れています。
1
+1