衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

生如法师のウェブサイトロゴ

日常開示

2021年04月12日    月曜日     第3 回の開示 合計3296回の開示

父子合集経講話(二〇四)

経典を聴聞することの重要性

十方三世の諸仏は、何に依って無上正等正覚を得て仏道を成就されたのか。全ては諸法が夢の如しという観法に依り、空・無相・無願の三解脱門を証得して成就されたのである。まず夢観の正法を聴聞し、次に正思惟を行い、思惟した正理に従って修行する。聞・思・修・証の四つの段階を経るのである。経典を聴聞しなければ、正念による思惟が生じず、諸法の実相を理にかなって観照することができない。正精進の修行もなく、諸法の実相を証得できず、夢観を証得することも初地に入ることも叶わず、その後の全ての解脱を得ることはできない。

万法の虚妄性を証得し、自性清浄心を悟り、無上正等正覚を得ようとするならば、必ずまず経典の聴聞から始めなければならない。法を聴いた後は心を収めて真実の義理に従って思惟すべきである。仏の聖言量に基づき、身心による検証を通じて信心を得て、信根を堅固にし、この法こそが必ず解脱して仏道を成就すると知れば、決然として勇猛精進の修行に励み、菩提の大道から退転することなく、必ず菩提の果を証得するであろう。まず小乗の菩提果を証得し、五陰十八界の虚妄性を悟って人我の無きを知る。次に阿頼耶識の心を明らかにし、阿頼耶識が不生不滅であることを証得する。万法が全て阿頼耶識より出生し、自我が虚妄であり、諸法が全て虚妄であることを明らかにする。全ては阿頼耶識の性であり、これ以外に何もない。よって万法皆空と悟り、初地の果位に至ることができる。順次に二地・三地・四地を証得し、最後に仏地の果位を証得して究竟円満の大涅槃に入る。修行とはこのような次第なのである。

経典を聴聞せず、経蔵に深入りしなければ、如何に精進修行すべきかを知ることはできない。経蔵に深入りし、正念をもって理に適った思惟を行うことが重要である。ただ経蔵に深入りするだけでは不十分で、正念による思惟が信根と精進根を絶えず増長させ、仏はこれに依って無上菩提が証得されると説かれた。特にこの経で仏が説かれた「諸法は夢幻の如し」という法門は、定中で深く観行すれば夢観を証得でき、それによって初地に入ることができるのである。

——生如法師の開示
前の記事前の記事

身口意の行いは意識が作り出すのか、それとも意根が作り出すのか

次の記事 次の記事

『父子合集経講話(二〇五)』

ページのトップへ戻る