衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2021年03月20日    土曜日     第3 回の開示 合計3211回の開示

父子合集経講話(一六〇)

夢の中で舌根が断たれることは実在するのでしょうか。

原文:大王よ。人が夢の中で舌根を失うようなことがあったとせよ。どう思われるか。その者が目覚めた後、夢の中の出来事を思い返す時、それは真実であろうか。王は答えた。そうではありません、世尊よ。仏は言われた。大王よ、この者が夢の内容を実在と執着するなら、彼を智者と言えようか。王は答えた。智者とは言えません、世尊よ。なぜなら、夢の中にはそもそも舌根が存在せず、ましてやそれが断たれることなどありえないからです。この者はただ空しく心を労するだけで、何ら実体がないことを知るべきです。

釈:大王よ、あたかも人が夢の中で舌根が断たれるのを見たとしましょう。どう思われますか。この者が目覚めた後、夢の中の出来事を繰り返し思い返す時、その夢の内容は実在するのでしょうか。浄飯王は答えました。実在しません、世尊よ。仏は言われました。大王よ、この者が自分の見た夢を実在と執着するなら、彼に智慧があると言えましょうか。浄飯王は答えました。智慧はありません、世尊よ。なぜそう言えるのですか。夢の中にはそもそも舌根が存在せず、ましてやそれが断たれることなどありえません。この者はただただ心を疲れさせるだけで、少しも実体のないことだと知るべきです。

——生如法師の開示
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