呆然とするとは、意根が特定の事柄に深く注視している状態であり、注意力のほとんどが注視対象に集中しております。意識心には念がなく、しかし意根は極めて微細に思量を続けております。ただ意識が念を動かさないだけです。これが深甚なる禅定の境地であり、その持続時間の長短が重要であります。充分な時間を持続できれば、たちまち問題を解決するに足る悟りを得、眼前がぱっと開けて疑念が消滅するのであります。
一方、一念不生とは、意識に念がなく、意根にも注視すべき事柄が存在しない状態であります。いわば散乱が幾分か残り、軽微な無心状態と申せましょう。思慮すべき問題が存在しないため、何ら問題を解決することもなく、眼前が開けることもなく、霊感が現れることもなく、智慧が生起することもないのであります。
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