如来蔵は何に基づいて色身を保持し変造するのか

如来蔵は常に寂滅の境地に安住して動じないが、もし何らかの法を現行させる場合、必ず意根の心の動きによる結果であり、必ず意根という俱有縁が存在する。表面的には、如来蔵が名色である受精卵を形成し、受精卵を変造し色身組織を修復する際、意根の機能作用が無いように見えるが、実際には全て意根の作用が存在する。意根は永遠に業種と相応し、如来蔵はまた業種に随順する。福徳ある業種も無福徳の業種も共に随順するが、これは即ち意根に随順するのと等しい。如来蔵が世俗法を生じる場合、ほとんどの場合業種に依拠している。たとえ意根が絶えず思惟し選択を続けても、如来蔵が意根に配合する際にも、依然として業種に依拠し、福徳因縁に依拠し、その他の因縁条件に依拠しなければならない。 

もし因縁条件が許さず、福徳が不足し、また業種が存在しないか、あるいは業種がまだ成熟していない場合、如来蔵は意根の選択に従って法を生じることができない。例えば多くの人々が立身出世や富を得ようと願い、殊勝な世俗の果報を得ようとするが、業種が存在せず因縁も成熟していないため、従来通りの平凡な生活を続けるしかない。また例えばある人々は多病の果報を受けるべき場合、如何に努力し、どれほどの金銭と精力を費やしても、身体を修復して健康にすることはできない。皇帝のような福徳があっても不可能であり、一旦皇帝が福徳を使い果たせば、自殺するか、殺されるか、簒奪されて追放される可能性がある。世の中には生まれながらに大福徳を持つ人々も多いが、幼少期から極度にこれらの福徳を享受し消費するため、成長後福徳が尽きると、死亡するか、生活に困窮するか、多災多難に陥る。 

三界の果報は業力に従って牽引され、如来蔵は業力に随って転ずる。しかし願力がもし業力を超えれば、如来蔵を願望に従わせることができる。凡夫が大願を発すれば次第に業力の束縛を脱し、生まれ変わり聖人となり、遂には仏となる。故に懺悔発願は強力な修行方法であり、願いが存在する限り、意根に願いが存在する限り、遅かれ早かれ実現の日が訪れる。全ての願いは空願ではなく、必ず実現する。ただ因縁がいつ具足するかの問題である。これらの大願を発した後、如来蔵に記載され、種子が成熟した時に願いが叶う。我々が為すべきことは、第一に清浄なる大願善願を発すること、第二に願力の種子が成熟するよう努力することであり、将来必ず願果を得ることができる。