染汚された種子とは、染汚の心によって造られた業行が残した種子であり、この種子が成熟すれば衆生は悪報を受け、報いが尽きれば種子は滅除されます。もし染汚の業を懺悔し、心が清浄に転じれば、染汚の種子も消滅し、来世において悪報を受けず、あるいは軽減される故に、染汚の種子は滅除されるのです。無明が次第に滅除されれば、心はますます清浄に転じ、明が徐々に増大し、染汚の種子はます多く消滅し、完全に滅尽して心が究竟清浄無余となれば、即ち仏と成ります。無明が薄れ明が厚くなるにつれ、染汚は次第に減じ、清浄なる善業はますます増大し、遂には清浄なる業と種子のみが残り、染汚の業と種子は存在しなくなります。
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